野球部名物「タッパー飯」

野球部名物「タッパー飯」

akiko

野球部に限らず、成長期のスポーツをしている子どもたちにとって、「体を大きくすること」はとても大切なテーマです。

 当たり負けしない体、最後まで動ける体をつくるために、多くのチームで「しっかり食べること」が求められます。

中学のクラブチームに入った息子も、当然のようにタッパー飯が始まりました。

 タッパー飯とは、2合前後のお米を食べる必要があるため、普通のお弁当箱では足りず、大きめのタッパーをお弁当箱代わりにすることです。

息子は体が大きかったため体重チェックはありませんでしたが、他のメンバーは体重管理もあり、食事はとても重要な位置づけでした。

 特に大変だったのは、中学1年生の頃です。

練習は想像以上に厳しく、体がまだできていない子どもたちは、ゴールデンウィーク頃までは体調を崩す子が続出しました。 午後になると動けなくなったり、気分が悪くなったりする子も少なくありませんでした。

さらに厳しさを感じたのが、夏場です。

 暑さで食欲が落ち、そうめんやざるそばだけで済ませてしまう子どもが増えてきました。

 喉ごしがよく食べやすい反面、それだけではエネルギーや栄養が不足してしまいます。

そんな時期こそ、がんばりどころなのではないかと、私は思いました。

 量が無理なら回数を分ける。

 食べやすいものに、卵や肉、乳製品などを少し足す。

 「全部食べなさい」ではなく、「少しでも前に進む方法」を探す。

体を大きくするということは、やはり楽なことばかりではありません。

 多少の無理が必要になる場面も、確かにあります。

 ただその無理は、子どもを追い込むものではなく、成長を支えるための一歩であってほしいと感じています。

そんな中でのタッパー飯は、子どもたちにとって決して簡単なものではありませんでした。

 実際に、午後に体調を崩してしまう子もいました。

別のチームでは、どんな状況であっても食事をとらせていたそうです。

 体調を崩したことが分かると、回復後にさらに食事を追加されるため、ばれないように隠していた子もいたと聞きました。

また、別のチームでは毎週保護者がその場でご飯を作っていました。そのチームの説明会で当番以外の時もお昼御飯用の材料を持ってきてもらう必要がある、と言われました。手作りの栄養バランスを考えた食事を摂取するにはベストな方法です。が、保護者の負担は増えると思います。

毎日の食事を監督やコーチに送らなくてはいけないチームもありました。コンビニ弁当にすると怒られるので大変、と友達ママは愚痴っていました。

ただ、私はこの話を「否定したい」わけではありません。

 体を大きくすることが重要なのは事実ですし、チームにはチームの方針があります。

 勝ちを目指す以上、一定の厳しさが必要な場面もあるでしょう。

では、体重を増やすには、どうすればいいのでしょうか。

私が感じているのは、体重は結果であって、目的ではないということです。

 まずはエネルギー切れを起こさせないこと。 朝食をしっかりとり、練習前後に補食を入れる。

 それだけでも、体への負担は大きく変わります。

体をつくる材料としては、やはりたんぱく質が欠かせません。

 肉や魚、卵、乳製品などを、無理のない形で毎日の食事に取り入れること。

 一度に大量に食べさせるより、「続けられる形」をつくることが大切だと思います。

成長期の子どもは、日によって食べられる量も体調も違います。

今日は無理でも、明日また整えればいい。

体ができるタイミングは、人それぞれです。

チームの方針は、変えられないこともあります。

子どもがやる気を起こさない限り、食事の摂取も難しいんです。100キロキープだった息子は当然、夏場もから揚げでしたので、食トレの相談をとてもよくされました。

食トレも自主練と一緒で本人の頑張りが必要です。

家庭での食事や休養、子どもの小さな変化に気づけるのは、保護者だけです。

今、これから野球をしていく保護者の方へ。野球を続けていくと今の時代であっても食トレはあると思います。

 数字や結果だけにとらわれすぎず、子どもの体と心を見守ってあげてください。そして、食トレと言われるだけあって、食べきったら本人の頑張りをほめてあげてください。

 子どもを守れる一番近くにいるのは、いつも親なのですから。

akiko