応援は遠目、支払いは至近距離
トレーニング

応援は遠目、支払いは至近距離

Yu Advisor

私は熱血野球パパ、ではありません。

仕事や家庭の事情で練習や試合にはほとんど行けていません。

試合は見ていない、顔色は見ている父親です。

野球を始めたのは次男ですが、一番変化したのは妻かもしれません。

長らく二人で人生を、延長戦〜延長戦と歩んできたからこそ、変化に気付けたんだと思います。

「やるじゃん」と、いまさら伝えることは何だか出来ないんだけど、ここに記すことで、伝えたことにしておきます。

妻は、満場一致でスポーツマンタイプではありません。

学生の頃にやっていた部活の話も聞いたことが無いですし、知っている選手も有名どころばかりです。

真夏の暑い日は、忍者のように素早く日陰を渡り歩き、涼しい部屋でアイスを食べるのが似合うタイプでした。だから、野球の当番や連絡が日常に入り込んできたときの妻の変化は、なおさら目についたのだと思います。

平日はほぼ毎日パートに行ってくれています(ありがとうございます)。それでいて土日祝は、パートの日よりも早く起き、子どもの準備をして、場合によっては一緒に出ていきます。暗いうちから起きてお弁当を作る日があることも知っています。試合の日は電車で遠いところまで行き、夕方頃に帰ってからご飯の支度もしています。

その姿を見て、「お弁当でいいよ」「なんか食べにいくか」と言う日もちょくちょくあります。休みの日は家でまったりご飯を食べたい派なのですが、子どもよりも疲れたような顔を見ると「次の休みでいいか」と延長してます。

さらに当番として、資料やパンフレットを作ることもしているようです。

パートではPCをいじることは無く、そういった分野はむしろ得意じゃなかったはずです。「野球で使うからPCがほしい」と言われた時も、どうせ一時的な用途だろうと思いながらも、スペックはある程度調べ、安価なものを買ってあげました。

しかし、その後、仕事から帰宅するとモニターを睨みながらいじっている姿を頻繁に見かけるようになりました。無料のデザインソフトを教えて、基本のいじり方も教えてあげました。その後も「ちょっと教えてほしい」と、まだスーツも脱いでない私に声を掛けてくるほど、積極的になってきました。 それでも私は帰宅後、夕飯とお風呂が終わるとすぐにPCをいじり始めることも多いため、妻からすると声をかけるタイミングが難しいのかもしれません。助けたい気持ちがあっても、時間帯がずれて、そのまま流れてしまう日もあります。

そんな妻は、見た目までも変わっていきました。

白い肌が自慢であった妻が、夏の練習が終わる度に、日に日に黒くなって帰ってきます。「暑かった」という顔は、外回りの新人営業マンよりも焼けているように見える日があります。会社にいたら「〇〇を見習え」と褒められるレベルです。

夏は私も日焼けします。これは休みの日に走っているからです。夫婦二人で真っ黒になるので「野球応援パパママ」に見えるかもしれませんが、私は自分の黒さにちょっと後ろめたさも感じてしまいます。

また、そんな夏の暑い日に飲むお酒は一際美味しいですが、チームも定期的に打ち上げや飲み会が開催されているようです。以前は「野球の結果をツマミに親たちが呑みたいだけ?」とか思っていた時期もありました(ごめんなさい)。

今は、そういう場があるからこそ、当番や遠征や連絡がうまく回っていくのかな、と思うようになりました(ほんとです)。

顔を合わせて少し笑って、愚痴も言えて、次の週末の段取りが決まる。 飲み会というより、現場の人たちの「心のグラウンド整備の時間」みたいなものなのだと思います。

人間関係は、持てば持つほど大変です。子どものためとはいえ、進んで、しかも無料でやりたい人なんかいない。だからこそ、やっている人は本当にすごいです。

モニターを睨む背中、日に焼けた腕、当番表のやり取り。そういう小さな積み重ねで、次男の野球は回っているのだと思えます。遅れて気づいたからこそ、その事実は、ちゃんと心に置いておきたいと思います。

Yu Advisor