中学生になって親が口を出さなくなった理由 ~見守ることも、親の大切な役割だと気づいた話~
息子が小学生の頃は、野球でも学校でも、つい口を出していました。
「もっと声を出したら?」
「ちゃんと準備した?」
「宿題は終わった?」
親としては応援しているつもりでも、気づけば毎日のように何かを言っていた気がします。でも、中学生になる頃から、私は少しずつ口を出さなくなりました。
もちろん最初からそうできたわけではありません。
むしろ「言わない方がいい」と分かっていても、つい言ってしまうことの繰り返しでした。
「言えば言うほど反発する」時期がやってくる
小学校高学年から中学生になると、子どもは親よりも友達との時間を大切にするようになります。
それまで何でも話してくれていた子が、急に返事だけになったり、「分かってる」「大丈夫」と素っ気なくなったりします。
虫の居所が悪いと暴言が飛び出してくることもあり、「なんでそんなこと言うの?」と戸惑ってしまうことも。
これが、いわゆる反抗期。
多くの家庭で見られる成長の過程です。
親から少し距離を置き、自分で考え、自分で決めたいという気持ちが育ってくる時期でもあります。
親としては少し寂しく感じますが、「親離れ」が始まっている証拠でもあるのでしょう。
野球でも「自分で考える」が増えてきた
野球でも同じでした。以前なら、
「次はこうした方がいいよ」
「もっと積極的に行けば?」
そんなことを試合後によく話していましたし、息子も割と素直に聞いてくれていました。
でも中学生になってからは、監督やコーチから教わることが増えてきます。
親のアドバイスよりも、指導者や仲間との経験の方が本人には響くようになります。
そんな時期に親が細かく口を出すと、
「また始まった…」
「野球したこともないくせに」
そんな空気になることもありました。
せっかく楽しかった試合の帰り道が、お互い無言になってしまうことも、一度や二度ではありませんでした。
保護者の悩みはみんな同じ
ネット上でも、
・勉強のことを言えばケンカになる
・部活のことは何も話してくれない
・スマホばかり見ていて心配
・どこまで口を出せばいいのか分からない
そんな悩みを本当によく見かけます。
「放っておくのは不安。でも言えば嫌がられる」
この距離感に悩む保護者は、決して少なくありません。
「見守る」は放任ではない
息子に「野球のことでもなんでも口出ししないで」と言われてから、私は考え方を変えました。
何でも先回りするのではなく、「何かあったら相談にのる」そう伝えるようにしました。
細かく口を出さなくなったことで、学校でも野球でも準備を忘れて失敗することはありました。
試合で悔しい思いをしても、それに向き合う息子の姿を黙って見守るしかないこともありました。
でも、その経験は親が代わることのできない大切な学びです。
失敗しないように口を出すことよりも、失敗したあと安心して帰って来られる場所でいること。
その方が親として大切なのではないかと思うようになりました。
親の仕事も少しずつ変わっていく
子どもが小さい頃は、親が前を歩いて導く存在です。
でも成長するにつれて、少し後ろから支える役割へと変わっていきます。
口を出さなくなったのは、興味がなくなったからではありません。
信じるようになったからです。
もちろん、大学生になった今でも息子が心配になります。
一言二言、言いたくなる日もあります。
それでも一呼吸おいて、「あなたはどう考えている?」そう聞くようにしています。
その方が、自分で考える力が少しずつ育っていく気がするからです。
最後に
野球も勉強も、最終的に頑張るのは子ども本人です。
親ができることには限界があります。
だからこそ、息子が中学生になってからは、「教える親」より「応援する親」でいたいと思うようになりました。
もちろん、そこにたどり着くまでは悩みも葛藤もありました。
態度があまりにもひどくて、野球の帰りの車中で親子ゲンカになったことも数え切れません。
あの頃は毎日のように悩んでいました。
でも今振り返ると、その時間も親として成長するために必要な時間だったのだと思います。子どもの成長に合わせて、親の役割も少しずつ変わっていく。
野球を通して、親として大切なことを学ばせてもらった気がしています。