雨で練習が中止になった日こそ、親子でできること
朝起きて、まず天気予報を確認する。窓の外を見る。スマートフォンを開く。
少年野球をしている家庭なら、そんな朝を経験したことがあるのではないでしょうか。
特に梅雨の時期になると、週末の天気が気になります。
「できるかな」
「無理かな」
そんなことを考えながら連絡を待つ時間は、何とも言えないものがあります。
そして届く、中止の連絡。
子どもによって反応はさまざまです。
「やったー!」
と喜ぶ子もいれば、
「えー、やりたかったのに」
と残念そうにする子もいます。
親としても複雑です。
朝早くからのお弁当作りがなくなり、少しホッとする気持ちがある一方で、週末の予定がなくなってしまったような感覚もあります。
我が家も、最初の頃はそうでした。
予定がなくなると何をして過ごせばいいのか分からない。
子どもは暇そうにしているし、親も何となく落ち着かない。
結局、ゲームや動画を見る時間が長くなり、「一日が終わってしまったな」と感じることもありました。
でも、少年野球を続ける中で、雨の日だからこそできることがあると気づくようになりました。
それは、「野球をしない日」ではなく、「違う形で野球と向き合う日」にすることです。
例えば、グローブの手入れです。
普段は練習や試合の準備に追われ、使ったらそのままになってしまうこともあります。
雨の日は時間があります。
汚れを落とし、オイルを塗りながらグローブを眺める。
グローブは単なる道具ではなく、毎日練習を頑張っている証。
手入れの時間は、自分の頑張りを振り返る時間でもあります。
また、試合の動画を見るのもおすすめです。
プロ野球でも高校野球でも構いません。
子どもと一緒に見ながら「今のプレーすごいね」「この選手の動き真似できそうだね」と話すだけでも楽しい時間になります。
野球を始めた頃はルールもよく分からなかった親が、いつの間にか一緒になって試合を見ている。
そんな時間も少年野球ならではです。
我が家では、野球ノートを書く日になることもあります。
試合でうまくいったこと、悔しかったこと、次に頑張りたいこと。
普段はなかなかゆっくり振り返る時間がありません。
だからこそ、雨の日は立ち止まる時間になります。
前へ進むためには、時々振り返ることも大切です。
雨の日だからこそできる会話もあります。
普段の週末は慌ただしく過ぎていきます。
朝早く起きてグラウンドへ向かい、気づけば夕方。
ゆっくり話す時間は意外と少ないものです。
同じ空間でのんびり過ごす中で、「学校のこと」、「友達のこと」、「野球のこと」、何気ない話をしていると子どもの成長を感じることがあります。
試合でミスをしたことを気にしていたり、レギュラー争いで悩んでいたり。グラウンドでは見えない気持ちが、ふとした会話の中で出てくることもあります。
そして忘れてはいけないのが、下の子のことです。
野球をしている子につられて、週末のほとんどを球場や遠征先で過ごしている下の子。
「私も行きたいところがある」という気持ちを、ぐっと飲み込んでいることもあるかもしれません。
雨の日は、そんな下の子が主役になれる日です。
「今日はどこ行く?」その一言で、下の子の顔がぱっと明るくなる。
行き先は近所のカフェでも、ちょっとしたショッピングでも構いません。
いつもは後回しになりがちな「下の子のやりたいこと」を叶えてあげられる、貴重な一日になります。
大切なのは、「練習がなくなった一日」ではなく「家族で過ごせる一日」と考えることです。
少年野球をしていると、週末の多くを野球が占めるようになります。
だからこそ、雨の日は立ち止まる時間を与えてくれます。
もっと練習したかった、試合がしたかった、そんな思いもある子もいるかもしれないですね。
でも、その一日があるからこそ、また次の週末を楽しみにできるのだと思います。
子どもにとっても、親にとっても、休むことは決して後ろ向きなことではありません。
走り続けるためには、休息も必要です。
雨の日は、野球を忘れる日ではなく、野球をもっと好きになる日。
そしてずっと付き合ってくれていた下の子と、家族みんなで同じ時間を過ごせる日でもあります。
そう思えば、雨もそう悪くありません。
少しだけ肩の力を抜いて、家族全員と向き合う時間を楽しんでみるのもいいですよ。
きっとそれも、後から振り返れば大切な思い出のひとつになっているはずです。