怒鳴られてグラウンドを飛び出した娘。それでも「野球したい」と言った日のこと
この前、小学6年生の娘が、グラウンドを飛び出してしまいました。
今思い返しても、私自身かなり動揺した出来事でした。
娘は昔から、集団行動が少し苦手なところがあります。周りの空気を気にしすぎたり、自分の気持ちがいっぱいいっぱいになると、うまく切り替えができなくなったり。
正直、「そんな娘に団体スポーツを続けさせていいのかな」と悩んだこともあります。
でも、娘自身は野球が好きなんです。
だから、しんどいことがあっても、ここまで続けてきました。
その日は、練習の最後に上の学年も含めて紅白戦をしていました。
娘はその中で三振してしまいました。
そこから少しずつ様子がおかしくなっていったみたいです。
守備に行く時に歩いてしまったり、ボール回しに参加せず座り込んでしまったり。
守っていたのは外野でしたが、気持ちが切れてしまっていたんだと思います。
私はその時、下の子の練習を見ていて、娘の様子を最初から見ていたわけではありませんでした。
後から聞いた話では、その後もう一度打席が回ってきた時、ボテボテのピッチャーゴロだったそうです。
でも娘は、一塁まで全力で走らなかったみたいでした。
さすがにそれを見て、コーチも我慢していたものがあったんだと思います。
普段から熱心で声の大きいコーチなんですが、
「走れや!!」
と、かなり強く怒鳴ったそうです。
しかも後ろから急に言われたことで、娘はかなりびっくりしたんだと思います。
そのまま一塁を駆け抜け、ライトを抜けて、学校を飛び出してしまいました。
コーチも慌てて追いかけてくれたそうです。
後から連絡を聞いた私も、急いで娘の方へ向かいました。
家の前にはコーチが待ってくれていて、そこで少し話をしました。
コーチは、
「言い方はきつかったかもしれません」
と話してくれました。
でもその上で、
「娘さんだけ特別扱いするのではなく、みんなと同じように声をかけたかった」
とも言ってくれました。
そして、
「これで野球に来られなくなるのは悲しい」
とも言ってくれました。
その言葉を聞いて、コーチも本気で向き合ってくれていたんだなと感じました。
もちろん、娘にとってはすごく怖かったと思います。
実際、「めっちゃ怒鳴られた」「怖かった」と話していました。
だから、「みんなと同じように言ってくれたから良かった」と簡単に受け止められるわけではありません。
その難しさを、私自身も改めて感じました。
でも同時に、娘も自分が悪かったことは分かっていたみたいでした。
家に入ってすぐ、
「ママ、ごめん」
と謝ってきたんです。
私は娘に、
「コーチも、娘ちゃんならちゃんとできると思ったから言ったんやと思うよ」
と伝えました。
実際、午前中は普通に打って、普通に走れていました。
だからこそ、「できる時もある」のをコーチも知っていたんだと思います。
その日は、うまくいかないことが重なって、気持ちが切れてしまった。
でも、だからといって走らなくていい理由にはならない。
コーチも、そこはちゃんと伝えたかったんだと思います。
ただ娘はかなりショックを受けていて、
「もう二度と野球行きたくない」
と言っていました。
私も正直、「もう来週から行けないかもしれないな」と思っていました。
しかもその後、兄弟で遊んでいる時に足を捻挫してしまい、病院では「今週の野球は無理かも」と言われました。
だから余計に、「もう気持ちが切れてしまうかな」と思っていたんです。
でも数日後、娘が突然、
「やっぱり週末、野球行きたい」
と言い出しました。
最初は私も驚きました。
「あんなに嫌って言ってたのに?」と思って、
「コーチのこと嫌やったんちゃうん?」
と聞いてしまいました。
すると、一瞬だけ娘の顔が曇ったんです。
やっぱり、思い出したんだと思います。
でも娘はその後、
「でも、やっぱり頑張りたい」
と言いました。
さらに、公園で「バッティングしたいからボール投げて」と言ってきたりもしました。
でも足を捻挫していたので、私は
「今無理したら土曜日の練習行かれへんかもしれへんから、今日はやめとこ」
と止めました。
すると娘も、「それは嫌や」と言って我慢していました。
その姿を見て、「これも成長なんやな」と感じました。
前なら、嫌なことがあると、そのままずっと引きずってしまうことも多かったんです。
でも今回は、傷ついてはいる。でもその中でも、「やっぱり野球したい」という気持ちが残っていた。
私は娘に、
「切り替え早くなったよね。すごい成長やと思うよ」
と伝えました。
すると娘は、少し嬉しそうに笑っていました。
少年野球をしていると、本当にいろんなことがあります。
迷惑をかけることもあるし、親として謝って回ることもあります。
でも、その一つ一つの経験の中で、娘も少しずつ成長しているんだなと感じました。
技術だけじゃなく、気持ちの整理の仕方や前を向く力。
そういう部分も、野球を通して学ばせてもらっているんだと思います。